[エッセイ]父親がプロボクサーだということ

 

親父が元スポーツ選手

というと、聞こえがよくてキラキラ☆爽やかな感じがしますよね。

 

しかしながら

親父が元ボクサー

というと、なんだか娘の私のイメージまで一気にイカツい感じになるような、

そんな気がしませんか?

 

なんか眉毛繋がってそうで、顔面筋肉なイメージがしませんか?

 

私が気にしすぎが発動しているだけでしょうか?笑

 

それでは、親父が世界チャンピオンとかいったら?

 

なんかもう、うさん臭さ満点でしょ?笑
なにいってんのこいつ、と思われても仕方がない。

 

そう、リビングで毎日寝転んでいる私の親父は

元WBCジュニアフライ級チャンピオン。

 

小さい階級ですが、今はだいぶ大きなお腹です。

腕の筋肉は化け物ですが。

 

すごいとかカッコイイとかいうより、世界チャンピオンとかもはやギャグだよなぁと思っているんだけど、

私は小さいときからそのイカツくてゴツいゴリゴリの十字架を、背負わされて生きて参りました。

 

父親がボクサーでよかったこと?

特にありません。

 

これは悲しきひとりの娘の苦悩の物語です。

 

 

 

父親が元ボクシングの世界チャンピオンというと、

初めてそれを知った人の第一声はだいたい何パターンかに分かれるんです。

 

 

まず98%

「俺を倒さなきゃ娘はやらんとか言いそうwww」

70%が

「マジで!?誰??」

50%が

「すげー こわー」

30%が

「え、具志堅用高?」

 

まず当然ながら私の父は具志堅さんではありません。

 

誰?と訊かれたとして、教えてあげても、

ボクシング好きな人か同世代の人でない限り知らないと思うんで、

「へぇ・・・・・・知らないけどすごいね!」

とか言われると、なぜか私の方が申し訳なくなる。

 

ごめんね!ガッツ石松とかじゃなくて!!!

 

 

あとはまぁ、だいたいがボクサー=強い=恐い

みたいなイメージを持っているので、

彼氏になったら大変そう、と思うみたいです。

 

その時点で、かなり損してる気がする。

生まれながらにして強力で頑丈な男避けバリアが貼ってある感じ、とでも申しましょうか。

 

 

いずれにせよ、

「え、こっわ~www お父さんに紹介とかされたらガチで殴られそ~www」

とか引き気味で笑いながら言ってくる男は、

 

お前を父親に会わせるようなことは死んでもありえねぇし、

その前に私が殴ってやるからちょっと来い

 

とは、心から思います♪笑

 

これが、父親がサッカー選手、とかだったらまた反応が違うんだろうな。

「かっこいい!俺も一緒にサッカーしてみたい!」

と、福士蒼汰みたいな爽やか男子が目を輝かせて言うのでしょうね。

福士蒼汰よく知らんけど。

 

 

小さいときからイカツい顔の、指名手配犯みたいな顔をした男たちが

家にはたくさん遊びにきていていました。

私の親父は沖縄出身なので、同じ同郷のボクサーがよく集まっていました。

胸やけするほど濃いソース顔集団です。

みんな何喋ってるのかよくわかりません。

 

遊び場といえば後楽園ホールの観客席か控室。

あとはジム。

汗臭い男たちに囲まれながら、少女は2歳でバンテージを巻かれ、すくすくと育ちました。

 

あと、これはボクサーの子供あるあるだと思うけど、

なぜか試合会場のリングの上には必ず一度はあがります。

私が生まれたとき、父はすでに現役引退していましたが、

それでも観戦したときはとりあえず上がっとくか、という感じで上がります。

(リングの上って、血と汗で足に貼りつくくらいベッタベタなんすよね!ベッタベタ!!)

 

 

小さい頃は、ボクシングやゴツイ人間で囲まれた、そんな世界があたりまえだと思っていました。

筋肉はもりもりであたりまえで、

男の人は殴り合いをして鼻の骨を折ってあたりまえでした。

 

私がボクシング大好きで実際に習っているのも、バイクや旧車が好きなのも、

サバゲーとかミリタリー好きなのも、

基本的に私の好きなものが男趣味なのは、

幼い頃の環境が原因だと思います。ほぼほぼ男として育てられた。

 

よく「泣くな!男だろ!」

と父に怒られて

「男じゃないし~」と泣いた記憶があります。

 

 

今、親父は具志堅ジムでトレーナーをしてまして、

新たな世界チャンピオンを作る人生に没頭してます。

楽しそうでなにより!

こうやっていつまでもボクシングにかかわっていけるのは幸せなことなのでしょう。

 

私も自分でボクシングをはじめて

その難しさと奥深さを体感したことで、やっぱすごかったんだなぁと思いました。笑

 

 

しかしながら私もそろそろ27歳。

イメージもデストロイヤーな格闘女子ではなく、ピュアホワイトなおしとやか女子に持っていきたいところ。

 

私もボクシングが得意だなんて、ましてや父親が元ボクサーだなんて、

口が裂けても云ってはならないと思うので、

「ボクシング? パンチしたりするやつ? 血がでたりしてこわいよね ><」

と、全力でかまととぶって流していこうと思います。

 

だいたい一緒にいる友達がバラすので、

そこんとこ口裏合わせてね笑

 

エッセイ

Posted by ayapan